もがくゲイの500字

ゲイの苦悩や考え方を500文字程度で語ります。

18. 酸っぱい葡萄の狐になることが唯一の道

酸っぱい葡萄という物語がある。 高い木の上にある葡萄を取ろうとしたけど届かなかった狐が、その葡萄は酸っぱいと決めつけた話。 この狐は負け惜しみを言っている愚かな奴だと批判する人がいるけれど、僕はそう思わない。この考え方こそが、今僕が思いつく…

17. 繰り返す憂鬱

何度同じことで悩んだんだろう、何度同じ道を通ってきたんだろう。 どれだけ悩んで出した決断も、時間が経てば、それが悩み抜いた末に出した決断だったことすら忘れてしまう。 あんなに悩んだのに。絶対にこうしようと決めたのに。一時の感情に流されている…

16. 急激な心境の変化による罪

今日は2024年の元旦。僕は大いに悩んでいた。全ては自分のせい、こんな感情を抱くことになろうとは、当時の自分には思い及ばなかった。 2023年、これまでたくさんの恋愛と別れを繰り返してかた僕は、男性との恋愛を諦めて友情結婚することを決意した。友情結…

15. 恋愛という感情に別れを告げた日

2022年9月、彼に別れを告げられた僕は恋愛という感情に永遠の別れを告げた。 彼が僕に別れを申し出たのは、僕があまりにも苦しんでいたからだ。好きな人とと一緒にいる日常とそれが許されない(と感じてしまう)環境との狭間で僕の心は正常ではなくなりつつ…

14. 彼が冷たかった理由

彼はここ最近ちょっと冷たかった。 恋愛話になるのが嫌で、家族とも友達とも会社の人ともどこか距離を置いてしまっている僕にとって、彼からも温かさを得られないのは本当に辛かった。 ある日、ベッドの上で、彼が心情を打ち明けてくれた。彼が僕にやや冷た…

13. 理想と現実のギャップ

できることなら、異性を好きになって、付き合って、プロポーズして、結婚して、二人の子どもを作って、子育てをする、そういう「普通」とされる人生を歩みたかった。 でも僕にはそれが叶わない。好きでこうなった訳じゃない。世間の人たちは、全ての人は当た…

12. 今の自分は幸せを他者に委ねているみたい

幸せってなんだろう。自分が幸せと感じればそれが幸せ。他者からどう思われても自分が幸せなら幸せ。他者を介在させない幸せが本当の意味での幸せ。 何度自分に言い聞かせただろう。でも僕はどうしてもそう思えなかった。納得はしたし、確かにそれが本当の幸…

11. もし自分が異性愛者だったら…

もし”当たり前”に、”普通”に、”正常”に、自分が異性愛者だったら、僕が日々感じる精神的苦痛の95%は軽減されるだろう。 僕は自分が異性愛者だという前提で人々に接されるのが堪らなく耐えられなくて、必要以上に人と密になるのを避けてしまう。かと言ってカ…

10. 同性愛者だからこそ得られたもの

これまではネガティブな話が多かったように思う。僕のことを知らない人たちは、僕のことを陰気で下向きな奴だと思ったにちがいない。 今日は10回目の投稿記念なので、少しばかりポジティブになってみたい。僕の努力の源の話をする。 僕はゲイだ。だから、異…

9. 全ての足枷

コミュ力お化けとも言われたことのある僕が人との関わりを避けるようになったのは、恋愛や結婚、性の話題を避けるためだ。 本当の僕をさらけ出すことができず、気まずい時間を過ごすぐらいから、誰とも深く関わらない方がいい。こんな思いで、最近の僕は人と…

8. 僕の心をゆっくりと壊していく質問

26歳になって1ヶ月が経った。僕の日常の頻出単語に一躍躍り出た「結婚」の2文字が僕を苦しめていることはご察しの通りだ。 今は頻出度Bだが、それがAになり、Sになる日が間もなく来ることは容易に想像できる。その予感だけでも、僕の心を暗くて深い奈落に突…

7. 幸せと絶望感はいつもセット

お盆休み、彼との関西旅行を終えて大阪の実家(祖父母宅)、母の自宅(奈良)、父の単身赴任地(鹿児島)を訪れた。 まずは大阪、僕の生まれ育った場所だ。5歳と1歳の従兄弟も祖父母と住んでいて、とても賑やかだった。僕の現在をこのまま引き伸ばしても、そ…

6. 運命的とも言える彼との出会い

彼との出会いは運命的だった。 会社の計らいで、僕たち新入社員は寮のような社宅のような場所に住むことになった。 そこは11階建てのマンションで、新入社員108人が居住していた。僕の部屋は4階だ。 ある日、とある僕の友人が誕生日プレゼントを僕の自宅に送…

5. やすらぎと幸せと後ろめたさ

皆さんお気づきだろうか。 僕はこれまでのブログ投稿を全て500字(1割程度の誤差あり)で収めてきた。 何文字でもいいから毎日ブログ継続というのでは続けられる自信がなかったので、500字程度の投稿を毎日継続するという縛りを課した。これで少しは長続きし…

4. 異性愛者には決して理解できない感情

兄弟の結婚、インスタで流れてくる友人の結婚報告、実家で聞かれる彼女の有無、これらは僕の心の安寧を掻き乱して止まない。 今は若いからまだいい。でもこれから年を重ねるにつれ、結婚できない男として憐れみの目で見られる機会は増えるのだろう。 そう考…

3. 彼氏を持つゲイの苦悩

彼は同じ社宅に住む会社の同期だ。僕への郵便物が彼の部屋の宅配ロッカーに誤配送されるという嘘みたいな出会い方をした。それから毎日のように逢瀬を重ね、僕たちは付き合うことになった。(出会ってから付き合うまでの間にいろんなエピソードがあるのだが…

2. 同性愛者であることの憂鬱

彼と奈良の燈籠祭りに行った。 素直に綺麗だと思えた。彼は写真が趣味でいつもインスタ投稿用の街スナップを撮ることに精を出している。今回も例に漏れず、彼は来るべき瞬間に備えてカメラを構えていた。構ってほしい気持ちからか、僕はふざけながらカメラの…

1. 異性を愛せる可能性があることの葛藤

僕は男だ。僕には彼氏がいる。 何気ない日常、彼と触れ合っている時の温かさに幸せを感じることだってある。 同時に、その人とずっと一緒にいる選択をすることは、その人と一緒にいなければ得られるであろうあらゆるものを諦めることでもあった。 何かを得る…