もがくゲイの500字

ゲイの苦悩や考え方を500文字程度で語ります。

12. 今の自分は幸せを他者に委ねているみたい

幸せってなんだろう。自分が幸せと感じればそれが幸せ。他者からどう思われても自分が幸せなら幸せ。他者を介在させない幸せが本当の意味での幸せ。

何度自分に言い聞かせただろう。でも僕はどうしてもそう思えなかった。納得はしたし、確かにそれが本当の幸せなんだと思う。でも僕にはそれができなかった。

僕は今まで9人の男性と付き合ってきた。彼らと2人でいた時間はいつも幸せだった。好きな人といられるなら別に他のことはどうでもいいやと思ったこともあった。

しかしそんな気持ちは長くは続かない。異性愛について描いたドラマや映画を見たとき、両親が当たり前のように幸せに仲良く暮らしているのを見たとき、友人から彼女ができた報告をされたとき、飲み会の場で恋人の有無を聞かれた時、愛想笑いしながら当たり障りのない返答をする自分、つまらなそうにする相手の顔、有名なAV女優の名前を知らないことをびっくりされたとき、同性愛者として生きるのはハードルが高い。この世は、同性愛者の存在を前提として成り立っていない。いくら認められつつあるといっても、みんなまさか自分の周りにいるなんて思っていない。

じゃあカミングアウトすればいいじゃないか、結局その話に戻る。