もがくゲイの500字

ゲイの苦悩や考え方を500文字程度で語ります。

16. 急激な心境の変化による罪

 

今日は2024年の元旦。僕は大いに悩んでいた。全ては自分のせい、こんな感情を抱くことになろうとは、当時の自分には思い及ばなかった。

2023年、これまでたくさんの恋愛と別れを繰り返してかた僕は、男性との恋愛を諦めて友情結婚することを決意した。友情結婚専用のアプリに登録し、気の合う女性と交際を始めた。相手の女性は恋愛感情/性的欲求を持たない人だった。全ては上手くいっていたはずだった。

なのに。なのに。なぜ僕はここに来てこんな感情を抱いてしまったんだろう。交際から1年が過ぎ、相手の両親への結婚挨拶も済ませた。そして2023年末、僕の実家に彼女を招いて親戚に紹介した。

彼女と結婚すれば、普通の夫婦とは異なったとしても幸せな家庭を築ける予定だったのに。僕はこの期に及んで、彼女との結婚を躊躇ってしまっている。結婚相手として親族に彼女を紹介する時、たまらない精神的苦痛を感じてしまった。彼女のことを好きだと周りに思われることを心が拒絶していた。

そう感じてしまったきっかけは、僕の親族と彼女の関わり方だ。彼女は僕の親族がどんな話題を振っても、全てに対してつまらない返答をしていた。会話はあまり盛り上がらない。これは土地柄の違いもあるんだろうから仕方ないなんだと思う。それでもその違和感を取り去ることはできなかった。

僕がこれまで付き合ってきた男性は、ルックスが良くて、愛嬌があって、初対面の人にでもユーモアのある返しもした。性格も良くて自慢できる人たちだった。そういう人を僕の結婚相手として親族に紹介するのなら、僕も誇らしげな気持ちで照れながらも気持ちよく会わせられたんだと思う。(相手が同性であることはさておき)

でも今回の彼女は全てがその真逆に近かかった。正直、見た目はお世辞にも良いとは言えないし、愛嬌もユーモアもあまりなかった。少ならず陰のオーラと自信のなさを感じさせるタイプだ。その挨拶の会を機に、彼女と結婚するモチベーションが限りなく低くなってしまった。

そんなこと1年も交際していればわかるはずだ、今更そんな話をするのはとんでもないクズだと思われて当たり前だ。でも僕は親族に紹介する段になって、初めてこういう感じ方をしてしまったのだ。もちろん、最初から見た目がタイプじゃないこともや陰気なタイプだということも認識はしていた。今回の挨拶を通して、その気持ちが取り返しのつかないまでに大きくなってしまった。

一体僕はどうすればいいんだろう。
男性との恋愛があまりにも辛いから友情結婚という第三の選択肢を選んだのに、それはそれで大きな悩みを生む結果となりそうだ。本当に心から自分の好きな人を大切な親族に紹介できて、愛を誓いあって結婚して、それを世間にも認めてもらえるのなら、どれだけ幸せだろう。僕には届かない夢。